プライベートな情報。あえてオープンにするメリットは内集団ひいき

心理学・カウンセリング

自分のオフィシャルサイトのプロフィールに手を加え、プライベートな内容を増やしました。

まだためらいがあり、どう開示していいか分からないので
様子を見ながら、出したりひっこめたりするかもしれませんが

しばらく試行錯誤してみます。

※毎晩、自宅のソファーでぼーっと見ているセイ・ハシモトさんの油絵。
パリの街角です。

その日の天気や、絵をみる時間帯によって、木漏れ日の色や光り方が変わるところが好きです。

プライベートな情報は、税務の力量に関係ないけど重要

お客さまとの初回面談で

・ 私も青学出身なので
・ 私も過去にKDDIに勤めていたので
・ 祖父が前橋出身だったので(私は小3~中2まで前橋に住んでいました)

と、言われることが続き「え?選んだポイント、そこ?」と、ちょっと驚きました。

それは、依頼内容や私の力量には関係なさそうな気がして。
もちろん、それだけが依頼して下さった理由ではないとは思いますが…

今までご紹介以外の場合
著書や新聞のコラム・記事、セミナー受講がきっかけ、というケースが多かったので
ネット上のプロフィールの重要性をあまり意識していませんでした。

だって、フリーランスのプロフィール
何をどこまで開示するかは、本人の自由だし
アピールポイントは強調し、隠したいことは開示しなければ、それでOK的なもの。

私は「命の次に大切な、家族や財産の相談をするんだし
税理士の専門分野や力量を正しく判断できる内容がのってればいいのでは?」と考えていました。

でも意外に人って、プライベートな共通点から親近感を持ち
仕事を依頼して下さるんですね。

遅すぎるかもしれませんが、独立11年目にして理解しました。

さらに、親近感だけが理由じゃない、ということは
既に社会心理学の研究で、明らかにされています。

理由は、親近感+自己高揚動機に基づく内集団ひいき

社会心理学の分野では
自分がそこに所属している、と認識している集団のことを「内集団」
それ以外の集団のことを「外集団」と呼んでいます。

例えば
青学卒、とか、元KDDI、とか、前橋にゆかりがある、とか
これらはすべて内集団なので、私とお客さまは同じ「内集団」に所属していることになります。

そしてそれは単に、同じ集団の仲間、という親近感だけではなく

人間は
自分が所属していると認識している内集団を、それが自分自身にとって重要な属性だと考えるほど
(大学名や勤務先は、その傾向が強そうですが)

誰しも、自分の自尊心や自己肯定感をより高く保ちたいという気持ち(自己高揚動機)があるため
同じ内集団に属する人への評価も、自然と高くなる(つまり、私への評価も高くなる)
内集団ひいき(内集団バイアス)が生まれる、と考えられているそうです。

まとめ

共通点が多いほど、好意的に感じてもらえ
さらに、内集団ひいきに基づく高い信頼感につながる。

だとすれば、フリーランスでもそうでなくても
プライベートな情報をどんどん自己開示するほど
自分の属性に近い人に認められ、一緒にいられ、生きやすい。

ただそれは、心のバイアスによるものなので
逆に、自分が属さない外集団を低く見る差別や偏見につながることも
心にとどめておく必要がありそうです。

-心理学・カウンセリング

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