相続カウンセリング 福田真弓のブログ

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話しベタでも大丈夫。話せる人は多いけど聴ける人は少ない

心理学・カウンセリング

※フォーシーズンズホテル大手町 PIGNETO 2回目ワクチン接種当日(30分後)

目次

話し方は学ぶけど、ふつう聞き方は学ばない

「話す」スキルと「聞く」スキル
どちらかを磨くなら、ふつうは話すスキルだと思います。

話すスキルの本は山ほどあるし、話し方教室に通った人の話は聞きますが
聞き方教室は、そもそもあるのか。私は知りません。

ビジネス上は、営業職じゃなくても、話すスキルは必要です。
会議、プレゼンしかり。


加えてフリーランスは、セミナー、Youtube、音声配信といった
情報発信までできるスキルが必要だという考え方が、今は主流かもしれません。

みんな基本的には、人の話を聞くより、自分の話をする方が好きですしね。

「話す」は結局「聞く」につながる

ただ、人との関わりは形を問わず
最終的には「聴く(聞く)こと」につながっている気がします。


聞く人あっての話し手で、受信あっての発信ですから。
話す力を磨くだけじゃ、完結しないというか、言葉が宙に浮いたままというか。

ビジネス上の情報発信だって、最終的には買い手の「心の声」を聴き(予想し)ながら
お財布を開いてもらっていますよね。


夫婦や親子関係だって、聞かずに話すだけじゃ、わかり合えないですもん。

そのために口は1つで耳は2つある。わかってはいてもなかなか、ですが(笑)

プロのカウンセラーの技はすごい!

カウンセラーは、「聴く」プロです。
相手がわかってほしいと思っていることを、理解しようとするのが仕事です。

以前、大学院の同期(EAPカウンセラー)に模擬カウンセリングを見せてもらい、衝撃を受けました。

「いつも~なんですか」
「だから~なんですね」
「~ということですね」
「どうしてそう思うんでしょう」
「それは、どういうときですか」
「あ、ちょっと違いますか」
「いろいろあるけど、ご自身の中では何が1番~ですか」
「先ほどの●●ですが、具体的にはどのような~」

といった感じで
「肯定する→繰り返す→まとめる・言い換える」に「+αの私見をつけ加える」を繰り返し。

カウンセラー側が伝えた「+αの私見」がズレていても
「あ、ちょっと違いますか」「そうなんです。実は~」と会話がスルスル続きます。

一見、簡単そう。
でもこの後、ロールプレイで練習させてもらったら、難しすぎて1ミリも真似できませんでした。

話すプロは、人から見てわかりやすい。
でも聴くプロは、人にはわからない上に、難易度もかなり高いと知りました。

士業のソリューションに聴くスキルを融合できたら

専門家やコンサルは、「話す」ことに比重を置きすぎていないでしょうか。

中には「聴く」ことからはかけ離れ、「聞く」すらしてくれない方もいます。
「問題点の解決法は、これとこれとこれです!以上!」みたいな。

士業に限らず、医者やお役所の窓口もしかりですが。

相談者の抱える悩みは、問題点そのものだけに焦点をあてても解決しません。

その人にとっての、悩みの位置づけや重さ、
さらに、その悩みを持つに至った経緯まで聴かないと、本当の意味での解決には至らないからです。

時間的な制約を、聴けない理由にしがちですが
それはそもそも不十分なサポートしかできない時間設定や働き方、報酬体系そのものが問題であり。

その反面、士業という専門家の立場でカウンセリングを学ぶと、
両方の一長一短がよく分かります。

カウンセリングだけでは、真の解決にたどりつけないからです。

士業は、問題の解決策というソリューションを持っているのだから
もう少し「聴く」に重きを置いたら、無敵なのに、と思ったりしています。

まとめ

聴く(聞く)ことについて、感じたことをまとめてみました。

研究用インタビューの録音を、逐語録作成のため、自分で聞くと、
意外にも少しずつ、自分の聴き方が上達している気がします(←自己肯定は大事!)

話しベタには少し肩身の狭いご時世ですが、
だからその分、聞き手に寄り添いたいのかもという、発想の転換もできますね。

人は誰しも、他人にわかってもらいたいことがたくさんありますから。

※2回目ワクチン接種 翌日(20時間後)
その後37度8分まで上がり、翌々日に無事下がりました。

-心理学・カウンセリング

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