自宅と事務所、両方から行きやすいので、よくお邪魔している懐石料理のお店、 はらまささん。
ご主人の原さんが、ひとりで切り盛りしています。
今年の初め、ご主人が自転車での通勤途中に転倒、足を骨折し、お店を閉めていました。
入院とリハビリを経て、今週お店を再開されたため、みんなでお祝いに行ってきました。
「ひとり仕事」。なのに交通事故で働けなくなったら?
1.収入ゼロ
雇われている立場なら、アルバイトでも、労災保険には強制的に加入しています。
労働保険料のうち、労災保険分は全額雇用主の負担です。
でも、個人事業主は一般的に労災保険には加入しておらず、 仕事や通勤の途中にケガをし、働けなくなっても何の補償もないため、収入ゼロになってしまうのです。
その上、毎月の家賃の支払いや借入金の返済負担もあるかもしれません。
私も事業資金の借入はありませんが、スポットで大きな入金があったとしても、OL時代のボーナスのようにパッと使うことはありません。
自分が倒れたら、即収入ゼロ!それはあまりに恐ろしすぎます。
2.自分で選んだ道である、好きな仕事ができない
お祝い会の日、ご主人は「本当に楽しいです!」と満面の笑みでした。
自分の料理をみんながおいしいと感激してくれるこの仕事は楽しい。だからそれができないのはつらい。
こういった実感を直に感じやすいのは、「ひとり仕事」ならではです。
もちろん、会社勤めでも心からそう思えたら最高ですが、私は勤め人のとき、体調不良で戦線離脱すると、「仕事ができなくてつらい」というより「社会から置いていかれるのが怖い」という焦りの方が大きかったように思います。
3.応援してもらえるようになっておく
身内でもなく同僚でもない、「お客様」が再開を心待ちにし、お祝いをしてくれること。
ひとり仕事ほど、個人的に心から応援してくれる人の存在は、とても心強いです。
はらまさのご主人は、「素直さ」と「礼儀正しさ」がピカ一です。当たり前のことですが、目上の人に応援してもらうにはそれが一番大切だと、ご主人を見ていて感じました。
私自身、飲食店なら、マスターや大将、女将を心から応援したいと思えるお店に通うことが多いです。
いくらおいしくてもマスターを応援できない店からは、自然と足が遠のきます。
私が払う代金は、「応援料」部分の占める割合が高いようです(^^♪
*****
はらまささんには、レストランジャーナリストの犬養裕美子さんも何度かいらっしゃっています。
犬養さんいわく
「何もかも1人でやるから、一貫した「おもてなし」が実現する。これが若手割烹の生きる道かもしれない。」
少し不便な場所にありますが、味は保証付き!よろしければぜひ一度いらして下さい。