セカンドオピニオンを否定していません。
というより、おすすめしています。
その理由をまとめてみました。
セカンドオピニオンとは
セカンドオピニオン。
一般的には、適切な治療方法を選択するため
主治医以外の別の医師の意見を聞くこと、だと考えられています。
ただ、正しくは
・ 単に、別の医師の意見も聞きたい
・ 主治医の診断を受け入れがたい
といった理由で、別の病院に初診予約し、意見を聞きに行くのは
セカンドオピニオンとは呼ばないそうです。
先日、生活設計塾クルーの内藤眞弓さんのセミナーを聞き、初めて知りました。
あくまで、今かかっている主治医に引き続き診てもらう前提で
紹介状や検査結果のデータをもらい、別の医師の意見を聞きに行く。
その後、主治医にその内容を伝え、今後の治療方針を話し合う。
(場合によっては、別の医師の元で治療を始めることも)
これが、医療上のセカンドオピニオンの定義。
主治医にも、診療情報提供料として診療報酬が払われる、適切な方法だそうです。
セカンドオピニオンを否定しない理由
医療に限らず「セカンドオピニオン」という語は
「複数の専門家に意見を求める」という意味で、広く使われています。
法律や税金、相続についても。
私はセカンドオピニオンを否定しない、というか、絶賛おすすめしています。
個別カウンセリングにお越しになる方には、特に。
その理由は2つあります。
事実は1つでも、意見は複数あるから
今回、頸椎専門医の先生2人に診て頂いたら、おっしゃることが真逆でした。
同じMRI、レントゲンの画像を見てるのに。
A先生「狭窄の悪化進んで、もう手に症状出てるよ。間もなく手術。保存療法なんて意味なし」
B先生「加齢だから全然平気。しびれや痛みと上手に付き合えば手術不要。保存療法続けましょう」
最初は「ええーーーー?」という感じでしたが、よくよく考えれば当然です。
事業承継の相談だって
A先生「今すぐ分掌変更退職金、株価下げて後継者に贈与。事業承継税制、養子増やし遺留分対策も」
B先生「最優先は今後の事業継続の是非と可否。自分と家族の希望は?後継者と話し合い、家族会議」
事実は唯一、たったひとつでも、意見は何通りもあり得ます。
何を重視するかによって、見る角度や最適解は、180度変わるからです。
どちらも誤りとは言えません。
素人が複数の専門家の意見を聞くことは
それだけ多様な「正解」があることを、知るいい機会だと思います。
専門家もミスをするから
白井先生は本の中で
「小さなミスは日常的に経験しています。納税者からお叱りを受けた経験は生涯忘れることがありませんし、そのミスは二度としないでしょう。ただ、苦い経験で終わらせるのではなく、そこからどれだけの学びを得られるかが重要です」
「税法の難易度が増す一方の昨今、税理士実務の作業量は増えています。(中略)小さなミスはしても致命傷になるような重大なミスはしないことが重要だと思います」
と書かれていらっしゃいました。
白井先生もミスをする。ということは、専門家は誰だってミスします。
致命傷になるような重大なミス、私なら
リカバリーのきかないミス
自分の全財産をはたいても、保険を使っても弁償できない額の損害が生じるミス。
・ チェックリストを作る
・ クロスチェックを頼む
・ 迷ったら相談する
・ 「ひとりであること」を肝に銘じ、引き受ける仕事の範囲を限定する
などしても、ミスはあります。
死んでしまいたいほど落ち込みますが。
なので、自分も専門家だと「専門家もミスをする」感覚に違和感はありません。
専門家に過度の期待をしない、意見を信じすぎないのが
専門家を上手に活用するコツです。
上手なセカンドオピニオンのもらい方
最終的に「決めるのは自分」なので
・ 前提となる事実はまとめておく
・ 意見の根拠を聞く
・ 専門家の意見を否定しない
・ 別の専門家の意見、ネットや書籍に書かれていたこと、などは披露のしかたに注意
・ 必ずメモを取る
メモは確かに面倒ですが
私は、いきなり目の前で録音されて、ビックリしたことがあります。
録音は、信頼関係ができてからの方がよいかな、と思います。
ひとりごと
以上、セカンドオピニオンについて書きました。
録音といえば
私も、ゼミの教授の個別指導は、毎回録音し、後日聞き直しながら分析を進めています。
一応、許可を頂いているから、大丈夫かな?