「ガソリンが高い」は想定内。WTIや株価指数を見る意味

税・お金

ガソリンが、1年前より40円も値上がりしています。

冬が近づき、灯油など暖房費の値上げも気になりますが
「WTI(原油価格の指標)」を継続的にチェックしていれば、これは想定内。

またWTIは、ガソリン価格だけではなく、株価や為替にも影響を与えます。

投資初心者の方は、損が怖いとおっしゃいますが
ギャンブルとは違い、想定内の損はある程度、自力で防げます。

なので、原油価格と株式相場全体の動きは、見ておいた方が安心です。

以下の3つの指標・指数については
ざっくりにでも、継続的にチェックすることをおすすめします。

WTI(原油価格の指標)

「WTI(WTI原油先物)」とは、アメリカの原油価格先物取引の指標。
と同時に、世界経済の動きを占う、重要な経済指標のひとつでもあります。

でもなぜ、原油価格が経済指標になるか?

たとえば、原油高で企業の生産コストが上がれば
企業の利益が減るので、給与や設備投資も減る可能性があります。

仮にコストの上昇分、製品を値上げできても
それが個人消費の落ち込みにつながれば、景気は停滞します。

このように、原油価格は経済活動に直結しています。

WTIはコロナの影響もあり昨年3月に急落したものの
その後はずっと、上昇し続けていました。

また、長期的には
現在、COP26が行われていますが
SDGsにより脱炭素化の流れが強まれば
地球温暖化につながる石油の使用を減らす取り組みが進み
相場は不透明になりそうです。

原油価格はマイカーを持つ・持たないに限らず
景気からモノの値段まで、自分の日々の生活の変化に直結しています。

継続してチェックして、損はないと思います。

日経平均(日本の株価指数)

プラス、見ておきたい2つの指数は、日本とアメリカの代表的な株価指数です。

まず、「日経平均(日経平均株価、日経225)」

これは日本経済新聞社が発表している、日本の株価指数です。

東証1部上場企業のうち「代表的な225銘柄」の株価の平均が算出されるので
日本の株式市場全体の動きが分かります。

ダウ平均(アメリカの株価指数)

さらに「ダウ平均(NYダウ、ダウ平均株価、ダウ工業株30種平均)」

これは、ダウ・ジョーンズ社が発表している、アメリカの株価指数です。

アメリカ経済を代表する「30銘柄」の株価の平均が算出されるので
アメリカの株式市場全体の動きが分かります。

この30銘柄は
ニューヨーク証券取引所(世界1位。伝統的な大企業中心)と
ナスダック市場(世界2位。ベンチャー中心でGAFAも上場)から
ピックアップされています。

興味があれば、TOPIXとナスダック

※以下、ご興味がある方向け

以下のTOPIXやナスダックも、日本やアメリカの株価指数です。

ただ、日経平均やダウとは違い、「時価総額」を考慮した平均のため
より相場全体の実態を表すと言われています。

TOPIX(日本の株価指数)

「TOPIX(東証株価指数)」
東証1部上場の「全銘柄」をもとに
東京証券取引所が算出公表している株価指数です。

ただし、来年2022年4月に東証は再編され
現状「1部・2部・JASDAQ・マザーズ」の4区分が
「プライム・スタンダード・グロース」の3区分に変わります。

それに合わせて、TOPIXからも
規模の小さい数百社が、段階的に除外される見込みです。

ナスダック(アメリカの株価指数)

「ナスダック(ナスダック総合株価指数)」
ナスダック上場の「全銘柄」をもとに算出した株価指数です。

まとめ

以上、できれば継続的にチェックしたい3つの指標・指数について書きました。

1 WTI:原油
2 日経平均:東証一部の225銘柄
3 ダウ平均:ニューヨーク証券取引所・ナスダックの30銘柄

日経電子版を見る方なら、これらは常にトップページ上部に表示されています。

無理のない範囲で情報収集を続ければ、投資初心者でも心の安定を保てると思います。

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