2泊3日の奄美大島旅で感じたこと

生きる


※ 加計呂麻島 武名の桟橋

奄美大島を訪れた理由

7月末にM-GTA研究会が終わり、研究がひとくぎりついたので(戦死しましたが)

奄美大島に行ってきました。

普通はあまり行きませんよね。奄美。

沖縄や屋久島の方がメジャーですし

私も以前は大島紬のイメージしかありませんでした。

ただ、一度は田中一村を見たかったのと

去年、屋久島で感じた

「自分も自然の一部」だという、あの感覚をもう一度味わいたくて

ひとり旅のつもりでしたが、2泊ならと夫が言ってくれたので、のふたり旅。


※武名のガジュマル

最南端から加計呂麻島へ

急ぎ決めたので、ホテルや飛行機はあまり選べず

空港から2時間弱と遠い、最南端の宿しか取れませんでしたが

結果的には大満足、でした。

せっかく奄美の最南端まで来たので、と

さらに南の加計呂麻島にも日帰りで渡りました。

海底のサンゴまで見える透き通った海辺や

デイゴ並木を歩き

住民の人はわずかで、観光客は誰もいません。

ただ、自然は本当に美しかったのですが

廃校になった小中学校や

いくつもの朽ち果てた空き家

どしゃくずれが起きたままの山といった

過去から時間が止まったままの景色を目にし

過疎化のリアルも肌で感じました。

宿泊したホテル THE SCENE

泊まったホテルは奄美の中心部から山を隔てて遠い分

夜は街の明かりがほとんど届かず、まっ暗になります。

おかげで、空には大量の星が瞬き

天の川も信じられないくらいくっきりと。

天体望遠鏡をのぞけば、月の表面まではっきり見えました。

ホテルのあるエリアは国立公園内のため、新規のホテル建築ができないそうです。

なのでこの宿も、ダイビング用のホテルをリノベーションしたそうで、やや古め。

でも、全室が海の正面に面しているので、浴室からもこんな感じで海が見え↓

泳いだり、散歩したり、ヨガに参加したり、バーベキューしたりと

みなさん自由に、リトリート的滞在を楽しんでいらっしゃり。

私も日焼けしないよう、早朝、誰もいない海でゆっくり泳ぎました。

「好き」を突き詰めた働き方

といいつつ、実は私にとって一番印象的だったのは

ホテルスタッフの方の、自然体で心あたたまるサービスでした。

都心の高級ホテルや高級旅館のような
マニュアルに沿ったスマートな対応では全然ないし

食材やワインのことを聞いても、専門的な答えは返ってきませんが

それを補って余りある

奄美の海や自然が大好き!
だから、奄美の良さを伝えよう、もっと楽しんでもらおう!

そんな想いをひしひしと感じました。

といっても、決して押しつけがましくはありません。

地元出身だから奄美愛が強いのかな?と思いましたが
話すと、意外に東京や大阪出身の方も多くて

海が好きすぎてSUPのインストラクターになり
永住するつもりでオーストラリアに渡ったものの

コロナ後の奄美での仕事を「天職です」とおっしゃる方もいらっしゃり。

でも、「好きを仕事にしましょう」って
言うのは簡単ですけど、現実的には難しいですよね。

収入や将来への不安、世間体まで考えるとなおさら…
仕事に限らず、結婚や人づき合い、住む場所まで、なんでもそうですが。

でもそうやって
「これが一番好き!」という自分の気持ちに理由をつけて蓋をするから

ホントは何が好きなのか・したいのか

他でもない自分の気持ちなのに
だんだん分からなくなってしまうのかも、とも思いました。

私も、自分に嘘はつかない主義ですが
「本心はどうなの?」と胸に手をあてると、100%の自信はありません。

なので余計に
好きを突き詰めた生き方・働き方について考えたとき

そういう生き方をすることが
結局は自分だけじゃなく他人も幸せにするのかもしれないなあ、と。

だから私もスタッフさんから、それを感じたのかもしれませんしね。

自然と共に生きるには覚悟がいる

あと、私が奄美に着いたのは台風の1、2日後で

飛行機は普通に飛んだので意識していませんでしたが

地元のスーパーに入ったら


生鮮食品の棚が完全にからっぽ。
初めて見ました。こんなスーパーの棚…

東日本大震災のときもこんなことはなかったので、軽く衝撃でした。

でも、悪天候で本土から船が来ないことはよくあるらしく、みんな慣れっこで
おばあちゃんたちは「あー、やっぱりないねー」みたいな。

でももしこれが都内のスーパーだったら、暴動が起きそうです。

都会暮らししかしたことのない私。

田舎暮らしや二拠点生活もいいなあ、とちょっぴり調べていましたが
いや待て待て、と。

改めて、自然と共に生きるにはそれなりの覚悟が必要だと再認識。

まずは興味がわいた場所への旅から
少しずつ広げていった方がいいな、と気づいた旅でもありました。

-生きる

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