講師が話したいことと聴衆が聞きたいにはズレがある

生きる

来月、講師をつとめるセミナーがあり
主催者の方が、参加希望者の事前質問をリストにして、送って下さいました。

※まだ募集中のセミナーもあります。
ご興味のある方はこちらからどうぞ↓

第190回 クルーセミナー 身近な人が元気なうちに学ぼう相続税

事前の質問リストを確認したところ

今回、主催者の方からは「相続税の話を」と依頼され、準備を進めています。

こちらで以前、講師をつとめた際、遺産分割や遺言の話をさせて頂いたところ、事後アンケートで「もっと相続税の話を聞きたかった」という声が寄せられていたからです。

でも、今回50件近く頂いた事前質問を、内容ごとに大まかに分類してみると、多い順から

・ 遺言・遺産分割
・ 不動産
・ 生前贈与
・ 相続税
・ 相続放棄
・ 相続手続き全般

となっていて、どうやら「相続税以外の話」へのニーズも大きそうだということが判明し
(生前贈与は、相続税に含まれるといえるかもしれませんが)。

今年大幅に改正された小規模宅地等の特例に重きをおいて話すつもりでしたが、
現在、内容を軌道修正しています。

「話したいこと」「聞いてほしいこと」と「聞きたいこと」にはズレがある

大抵のセミナーでは

・ 「講師が」話したいこと
・ 「主催者が」参加者に聞いてほしいこと
・ 「参加者が」聞きたいと思っていること

には、必ずズレがあります。

とはいえ、主催者の意向が強い場合は(報酬を頂く以上)主催者の意向は無視できず

また、セミナーで話すとなると、講師はつい
「自分はこんなに知識がある」「経験も豊富だ」と、難しいことや最新の情報を話したくなり

その結果、セミナーの内容が、聞き手が聞きたいこと・知りたいことじゃなかった、という結果になりがちです。

でも、本来、セミナーは「聞き手の役にたってなんぼ」

ズレがあるということを常に忘れず、準備して、当日を迎える必要がありそうです。

「こんなこと、既に知っているだろう」という思い込みは禁物

また、事前質問リストには、こんな質問もありました。

専門家からみると「あれ?」と思うような質問も、意外に多くあったりします。

・ 相続人以外にかかるのは贈与税ですか?
・ 賃貸アパートの相続は、生前の方がいいですか?
・ 分譲マンションの持分を全部私にする手続きは、生前にするのと死後にするのとどちらが税金対策になりますか?
・ 相続放棄したいが、建物だけは自分名義にしたい。どうすればいいか?

などです。

こういった疑問を持たれているということは

・ 「相続」と「贈与」の違い
・ 「相続税」と「贈与税」の違い
・ 「名義を変える」ことが、どういう意味をもつか

というような、税金の計算方法や特例以前の、基礎の基礎の話からしなければならないのだ!ということが分かります。

【参考】相続税法基本通達9-9 (財産の名義変更があった場合)

不動産、株式等の名義の変更があった場合において対価の授受が行われていないとき又は他の者の名義で新たに不動産、株式等を取得した場合においては、これらの行為は、原則として贈与として取り扱うものとする。

法律や税金の話は、どんなに平易に話しても、平易すぎるということは決してありません。
知っているつもりでも、正しく理解できている人はまずいないからです。

「この程度のことは、知っているだろう」という思い込みは禁物だと、リストをみて痛感しました。

ひとりごと

ルーブル美術館展へ。
またフランスに行きたくなりました。

が、梅雨はもう明けたちゃったのかな?

お約束ですから、一応。

-生きる
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